イヌを飼育しようとするならば、まずJKC(ジャパン・ケンネル・クラブ)に問い合わせて全犬種展のドッグショーの開催日を教えてもらいましょう。そして数回足を運んで好みに合うイヌを見つけます。それから候補に挙がったイヌについて解説した本を読んでみます。そしてイヌの特性を知り、家庭にペットとして迎え入れることができるかどうか検討します。手間がかかりますが、生き物を飼う訳ですから当然です。
純血種を飼うメリットとしては、やはり姿形や気質が把握できる点です。そして繁殖を生業とする者であれば、少なくとも犬種スタンダードを理解して更に向上させるよう取り組んでいるはずです。純血種の多くは長い歴史を経て人間の様々な生活様式の中で人の役に立つよう改良されて現在に至るため、その特徴を継承発展させようと努力しています。したがって成犬になった時の大きさや体重、更に性格まで予測できるのです。
ドッグショーでイヌを見る目を養ったら、会場で数名のブリーダーから名刺をもらって、後日訪ねてみます。今では犬舍をサイトに乗せていることが多いので、子犬情報もわかります。生まれて2ヶ月ほどのタイミングで訪問しましょう。この時期ならば親や兄弟と戯れているところを見せてもらえるでしょう。父イヌも母イヌも併せて見ておきます。犬種標準に則ってなおかつ性格が円満かどうかを注意して見ておきます。さらに子犬が健康そうで好奇心が強く呼べば自分から寄ってくるような子犬を予約します。できるだけ多くの犬舍を廻って最終的に購入を決定します。ブリーダーで子犬を購入するメリットは、よい子犬に直結していることです。
とはいえ犬舍によっては犬種の流行り廃りとともに人気犬種に次々と手を出す例があります。この場合はかなり安い子犬を入手できるかもしれませんが、特定の犬種だけを扱う犬舍に較べれば知識や経験を欠いています。例えば特定の犬種と併行して類縁種を手がけている場合は問題はないでしょう。例えばラブラドールレトリーバーとゴールデンレトリーバーといった組み合わせです。ところが大型使役犬であるジャーマンシェパードドッグと今日流行りのトイプードルの両種を扱っていると、犬舍の最大の興味は悪い意味での商売であることが見え隠れします。特別な事情がなければこのような組み合わせは普通しないものです。